今回は昨年の12月末に参拝した安房國一宮安房神社と洲崎神社を訪問したことについて書いていこうと思います。
※この記事は新型コロナウイルスが感染拡大する前に訪れたときのことを書いたものです。
目次
【概要】
安房國一宮
社名:安房神社
参拝日:2019年12月29日
所在:千葉県館山市大神宮
安房神社拝殿
主祭神は天照大御神の側近で朝廷の祭祀を司った忌部氏の祖神である天太玉命です。天太玉命は岩戸隠れの折に、天児屋命とともに大御神の出現を願うお祭りを行ったそうです。また、天太玉命はお祭りに使用する鏡や玉、お供えものとしての幣帛や織物、儀礼の武具、社殿の造営等を多くのものを司ったことから全ての産業の総祖神として崇められているそうです。
安房國一宮
社名:洲崎神社
参拝日:2019年12月29日
主祭神:天比理乃咩命
所在:千葉県館山市洲崎
主祭神の天比理乃咩命は同じく安房國一宮の安房神社主祭神の天太玉命の后神です。海の近くに建てられており近くの漁師からは豊漁を、船乗りからは航海安全を祈願するため信仰されている神社です。石橋山の戦いに敗れ、安房國に逃れてきた際に参拝し、その後も信仰したという逸話も残っています。
【旅記録】
2019年の仕事納めをして自宅の掃除をした後、実家に帰ることにしました。ただ帰るのも味気ないのでだいぶ遠回りでしたが、まだ訪れたことのなかった安房國の一宮に足を伸ばすことにしました。
館山駅駅舎
館山駅周辺
電車に揺られること数時間、千葉県の南端(チーバ君の足)の館山市の館山駅に着きました。駅舎はお洒落で可愛らしい感じ、特に赤みがかった屋根が良いですね。駅周辺もリゾートテイストになっていて観光客を意識した街になっています。夏場に行くのが良いと思います(今回は真冬だったので寒くてリゾート感は味わえませんでした)。今回行く安房國一宮の安房神社と洲崎神社は駅から歩いて行くにはなかなか骨が折れる距離で、公共交通機関も少なかったので、「時は金なり」と贅沢にタクシーを使うことにしました。
安房神社参道1
安房神社鳥居
まずは安房神社へ向かいました。年末でしたが駐車場は空きが少なく多くの人が参拝していました。後で洲崎神社に行くつもりだったのでタクシーの運転手の方には参拝の間は待っていてもらいました。参道を歩いて行くと鳥居があります。白さが目立つ鋼鉄製の鳥居です。
安房神社境内の様子1
安房神社境内の様子2
鳥居を通って境内に入ると↑のような雰囲気になっています。木々や建物の間に隙間が十分あり開放感がある境内です。
安房神社拝殿
安房神社拝殿正面
境内の石段を上ると正面に拝殿があります。拝殿は昭和52年に建てられたの神明造りの建物だそうです。
安房神社境内の様子3
安房神社本殿
拝殿の奥には本殿があります。本殿は明治14年に建てられた神明造りの建物です。
安房神社御仮屋
安房神社でお祭りが行われたときに近隣の神社の神輿を集めていました。御仮屋はその神輿を収めるための建物だったそうですが、現在は使われておりません。
安房神社神饌所
安房神社神饌所渡り廊下
神饌所は神様に奉るお食事を作るところで、今は年に一度の置炭神事の祭場として用いられています。拝殿と渡り廊下で繋がっていますが、屋根が一部壊れていました。千葉県に甚大な被害をもたらした台風15号による影響なのでしょうか。
安房神社下の宮
天太玉命の孫の天富命、天太玉命の弟の天忍日命を祭神とする摂社です。
安房神社境内の様子4
安房神社境内の様子5
参拝客はそれなりにいましたが、静寂が広がっていてリラックスできる場所です。
安房神社参道2
参道のすぐ横に駐車場があって長い距離歩かなくてよかったのが楽でした。
参拝後、授与所で御朱印を頂きました。
御朱印を見ると勾玉の印が押してありました。あんまり見たことがない印ですね。
以上が安房神社参拝記録になります。
その後待ってもらっていたタクシーで洲崎神社に移動しました。館山駅からは通しで料金が5000円以上になっていました。かなり痛い出費ですが歩ける距離ではないので我慢します。洲崎神社に着いたあとタクシーの運転手の方には別れを告げて境内に入っていきました。
洲崎神社は安房神社より境内は狭いように感じました。表現が適切か分かりませんが、自然味溢れる感じがあります。
洲崎神社厄祓坂
随身門を入るとなかなかインパクトがある150段の石段が現れましたが、気合を入れて上っていきました。途中までは「これは休まず行けそうだ」と思ったのですが、3/4ぐらい上ったあたりで辛くなりそこで休憩。息切れしながら残りを上がっていきました。日頃の運動不足のせいですね。
洲崎神社拝殿1
洲崎神社拝殿2(別アングル)
洲崎神社本殿
石段を上り終えるとすぐに洲崎神社の拝殿が現れます。落ち着いた色合いの拝殿で心落ち着く感じがします。拝殿の奥には本殿があります。江戸時代の延宝期に建てられたようで、館山市の文化財に指定されているそうです。
厄祓坂からの景色1
厄祓坂からの景色2
拝殿への参拝が完了し、帰ろうと振り返るとオーシャンビューでした。千葉県のゆるキャラチーバ君のつま先に位置する洲崎神社からは伊豆方面を拝むことができます。空気が澄んでたらおそらく伊豆半島が見えるのではないかなと思います(たぶん)。目線を落とすと厄祓坂を見れますがなかなかの勾配だな改めてと思いました。坂を下り社務所へ。
参拝した後にいただいた御朱印です。
字体が力強くて好きです。金色の菊の印も珍しいなと思いました。
以上が洲崎神社参拝記録になります。
参拝後、近くに洲崎灯台があるということを観光案内の看板で見たので歩いて向かいました。10分くらい歩くと灯台に着きます。洲崎灯台は海上保安庁の管轄で一般の人が入ることはできません。灯台がある広場から景色を撮ってみましたので取り合えず載せていきます。
洲崎灯台広場からの景色1(神奈川側)
洲崎灯台広場
洲崎灯台広場からの景色5(神奈川側)
洲崎灯台広場からの景色6(館山内陸側)
洲崎灯台
色々撮りましたが特に気に入っているのが↓の写真です。天候はあまり良くないのですが、雲の切れ目から夕日が見えていて伊豆大島を照らしています。RPGで出てくる伝説の島みたいな感じがあるなと思って撮影していました。
夕暮れ時の伊豆大島1
夕暮れ時の伊豆大島2
一宮巡りというタイトルを付けておきながら全く関係のない伊豆大島の画像をアイキャッチ画像に指定してしまいました笑
何枚も撮影して満足したので帰ろうとしたのですが、バスの本数が少なく1時間ぐらい待つことになりました。ただ真冬の海沿いは風が非常に冷たくて耐え切れずタクシーを呼んでしまいました。タクシーを凍えながら待っていましたが、6組ぐらい灯台を訪れていてアクセスは良くないけれども、それなりに人は来るもんだなあと思っていました。その後タクシーが来て館山駅に戻り、さらに電車に乗って数時間かけ帰りました。
【総括】
千葉県にある安房國一宮安房神社と洲崎神社を訪れました。安房神社は敷地が大きくゆったりとした空気が流れていてリフレッシュのために訪れるのが良いかと思います。洲崎神社は立派な石段を上るのは大変ですが、海を拝むことのできる景色は是非見てもらいたいです。
一方、この2社を訪れるときに考慮しておくべきことが2つあります。一つ目は交通手段です。館山駅に行くのがまず大変で、その後の交通手段も乏しいので計画を練ってから行くのをオススメします。もう一点は2社とも素晴らしい神社ですが、この2社だけで1日過ごすのは厳しいので近辺の観光スポットと合わせて観光するのが良いと思います。あらかじめ他に行きたいスポットを探していくのをオススメします。個人的に魚介は美味しいので食べてみると良いですよ。
最後に1つ、この旅で感じたことを記載します。館山駅からタクシーで移動しましたが、多くの一軒家で屋根にブルーシートが張られていました。台風15号で屋根を飛ばされてしまう出来事があったためです。台風が来てから3ヶ月以上経っていたのにその爪痕が残っていて改めて甚大な被害だったのだと痛感しました。一刻も早い復興を願うばかりです。
以上が”【全国一宮巡り】安房國編”でした。
拙い上に長文になってしまい申し訳ありませんでしたが、ご覧いただきありがとうございました。書いた内容が間違っているとかあればコメントでご指摘いただければと思います。